“洗脳”という名のお説教③
Bは相変わらずむすっとした表情のまま、ふたたびベッドにどかっと寝そべった。
わたしはどうしてよいのか分からず、とりあえず床に正座をしていた。
Bが口を開く。
「…僕は本当に残念だ」
…驚いたことに、説教はまだ終わっていなかったのだ!
昨日の夜とほぼ同じ内容の説教、否、私という人間がいかにダメな人間であるかの人格否定攻撃を、Bは再び始めた…。
床に正座をしながら、私は絶望していた。
さっきまでは、おかしいのは私ではなくて異様な怒りを見せるBのほうではないか、Bは何か問題がある人物なのではないかと思っていたが、この時になると、なんでも良いからこの時間が早く過ぎて欲しいと思うようになっていた。
罵られながら、1時間、2時間、時は過ぎていく。
「君はおかしい」
「こんな人間はいままで会ったことが無い」
「君は病気だ」
「他の人が彼氏だったら、とっくに別れている」
Bは平常時から、かなり大きくよく通る声をしている。
そのBに近距離から、何時間も罵られ続けたのである。
私は聴力が過敏気味で、大きな声や高い声が苦手だ。
にぎやかなお酒の場などに長時間いると、頭がガンガンしてきてしまう。
そこにきて、昨日の夜から飲まず食わずである。体力の限界が来ていた私は、本当に頭がぼーっとしてきて、そのうちに何も考えられなくなっていった…。
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